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仏法領 [随筆日記]

今日からまた旅に出ます。 先月の旅行記も、先々月の旅行記も、まだ書けていないのに・・・ (^_^;)
最近は私の記憶力も秋の枯れ葉状態ですからね~、思い出しながら書いても、ただの観光ガイドになっちゃうかも (;^^? ですが、暇をみつけて順次UPしていきたいとは思っております。ハイ~(^^ゞ
それはそうと、旅に出る前にはいつも、「無事に出発の当日を迎えることが出来るかしら?」なんて不安に思ったり、「無事に帰って来れるかしら?」なんてマイナス思考な思いに揺れることが多いのですが、出発当日の朝を迎えれば、「旅を終え、無事に帰宅するビジョンに洗脳されている私」がいます。
これって、いわゆる自己催眠ってやつですかね~・・・、そうやって、私は私をいつも騙しているんですね。

旅のお供にもって行くのは、携帯用のノートパソコンです。
今回も持って行こうとファイルなどを整理していたら、過去に記したメモにこんなものが見つかりましたので、旅立つ前にチョットだけBLOGを更新して行こうかななんて思ったわけであります。
昔見た映画で、気に入った言葉を書き留めておいたメモです。

その題名に引かれて見たのは、『阿弥陀堂だより』という映画です。 確か、心疾患を患った女医の妻を連れて故郷の信州に帰った売れない作家の夫婦が、阿弥陀堂に住む老女と心を交わしながら「生きる」意味を見つけていくといった映画だったと記憶しています。
その老女の役を演じた北林谷栄さんという女優さんがとても気に入ったのですが、作品の中で彼女の口を通してつむぎ出される言葉のいくつかが心に残ってメモしておいたものです。

劇中の老女、お梅さんは96歳です。 そのお梅さんが主人公の売れない作家に尋ねました。
「小説っていうのは、嘘の話しでありますか? それとも本当の話し?」
これに、 「あぁ…、嘘の話しなんだけども、本当のことを伝えるための嘘の話しって言ったらいいかな」と彼は答えたのですが、お梅さんにはその意味が飲み込めませんでした。
この会話を横で聞いていた確か村長さんの娘さんだったと思うのですが、彼女は病気で声を出すことが出来ませんので、筆談でこれに答えました。 そのノートに書かれた言葉は、「小説とは、阿弥陀さまを言葉で作るようなものだと思います」 と言うものでした。
これでお梅さんも飲み込めたようで、すごく嬉しそうにこう言われました。
「わしはねぇ、この歳まで生きて来たけど、せつねぇ話しはうんと聞いたから、いい話しだけ聞きてぃでありますよ。 誰もせつねぇ話し聞くために、わざわざ金出して本買うのはやだもんなぁ。 わしゃ~、ええ話聞いて、ええ気持になりたいでありんすよ」

仏法を聞かせていただくなかで、「この世のすべてのものは如来さまの御手のもので、仏法領でないものはなに一つとしてないのだ」と教えていただきました。
目に映るものすべて、耳に聞こえるものすべて、鼻にかぐものも、手・足にふれるものも、そのすべてが如来さまからの切なるメッセージなのだと・・・。 そう受け取れないのは、こちら側、私の側に問題があるからです。
「私」を通せば、そのすべてが地獄行きのタネとなるばかり・・・。 目に映るもの、耳に、鼻に、手に、足に・・・、 この「私」というフィルターが迷っているからです・・・。
お梅さんが言われたように、私は辛い話など聞きたくないし、自分にとって都合のいい話だけを聞いて気持ちよくなりたいだけだもの・・・。

作品の後半に、こんな会話もありました。 主人公の作家とお梅さんとのやり取りです。
「お梅さんが一番大切に思っていることは?」
「一番大切・・・・・ う~ん、やっぱり阿弥陀さんだなぁ。 なまんだぶつ なまんだぶつ」

仏法に出遇うということは、当たり前のことじゃないんです。 
自分を振り返った時、そこには私のものであって私のものではない道がひかれてありました。
真宗にひっかかったのも、なまんだぶつに反応した心も、みんなみんな私のものではありませんでした。
「私が一番大切に思っていることは?」と自問した時、私は、「自分」と答えました。 私は、私ばかりで、私しかないんです。 そんな私が、なまんだぶつにひっかかっただなんて、奇跡です。
その奇跡を、「偶然や当たり前」と聞くか、それとも「如来さまの御苦労でした」と聞けるか、この二つが両立している不思議に何となく書いてみたいという気持ちになったのであります。
では、そろそろお時間となりましたのでこれにて御免! そんじゃ~、行ってまいりま~す!\(^o^)/
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