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否定的人生観 [座談会・懇親会]

一昨日から一泊二日で京都に滞在。 朝から体調が思わしくなく出かけることを躊躇しておりましたが、夕食後のドライブから徐々に調子を取り戻してきて、夜の伝道研修会への初参加が叶いました。
その冒頭にS先生がおっしゃった 「否定的人生観」 という言葉が、あれからず~っと頭に残っておりますので、先生が何とおっしゃったのかは忘れてしまったのですが、今一度自分なりに味わってみたくなりました。

性格的なことを言えば、私は「自己否定」のタイプに属するでしょうね。
昨日も、事務所のコピー機が唐突に動かなくなったのですが、私はその横で仕事をしていて、「えっ?! もしかして私の負のエネルギーで壊してしまったのかしら?」なんて冗談的な発想をけっこう真面目に自分の中で熟成させてしまったりします。
まぁ~ これはさておき…、こんな思考回路をレパートリー豊かに取り揃えておりますので、人の失敗をも自分のせいに考えてしまったり、自分の成功を素直に認められなかったり・満足しきれなかったりと、ある意味損な性分にございます。
こと一番に厄介なのが、自分自身の失敗についてです。 後悔と自責の念に囚われて、自分自身を責め・追い込むことを何よりの専決事項とし、意識する・しないに関わらず、これに努めてしまいます。
これは性格的と言うよりも病的な面を多分に有してはおりますが、「オマエが悪い!」、「オマエのせいだ!」と言われれば、その言葉通りに自己暗示をかけ、少しでもこれに抵抗する思いや、反抗をする心を見つけたならば、即刻、そんな自分・その心を咎め抹殺しようと努め、ますます自己否定の泥沼へと沈んでゆきます。
それが正しい方法だと自動判定された時点で、他のアイディアをも閉ざしてしまうのでしょうね・・・。

この道の終着地点は、「自己の存在否定」 です。
経験のある人にしかわからないこととは思いますが、ここまで到達してしまいますと、「おまえなんか死ねばいい」 との言葉ですごく楽になれるんです。 自分の行く道を示していただけた喜びと、これで責任を果たすことが出来るという満足感、それに何よりも、やっと苦悩から解放される…、と、そんなふうに思うことが出来るようになるんです。

先生のおっしゃった 「否定的人生観」というものがどのような意味かはわかりませんが、確かあの時、「自分で思っている自己否定と、仏教で言われている自己否定とは違います」と言われたように思います。
私が否定している私は、自己の善し・悪しの基準でもって、「悪し」と判断した部分を自分自身で糾弾しているにしか過ぎません。
「オマエのせいだ」と人から責められたり、「オマエが悪い」と人から反省を強要されたりした時に、自分の中にこれを認めることの出来ないものが少しでもあれば、その思いは苦しみになります。
そんな自分を「良し」と判断すれば、少なくとも自分で自分を責める必要はないと思います。
だけれども、そんな自分を「悪し」と判断するから、自分で自分を責めてしまうのでしょうね・・・。

では、「仏教で言われている自己の否定」というのは、何なのだろうな? と考えました。
私には小難しいことはわかりませんが、先の「自分でする自己否定」というのは、あくまで私の判断基準、その時々の自分の思いでもって、「悪しき私」というものを責めているのに対し、如来さまは、そんな私をも肯定してくださっています。 南無阿弥陀仏
たとえ世界中の人が「私」を否定しても…、自分さえも見限った「私」であっても、私の如来さまだけはそんな私を許してくださっていいます。 それなのに、私が「私」を許すことが出来ずに責めているのです。

だからと言って何でも許されているということでは決してございません。
それが、「仏教で言われている自己の否定」なのではないでしょうか。
つまり、仏さまの目から見られた「私」という物柄を教えていただき、その御教えと照らし合わせた「私」というものがどのような者であるのか、そこのところで自分の思い違いを否定されていくのが、「仏教で言われている自己の否定」 ということなのではないでしょうか。

何につけても自分の判断基準を第一に、自分の思い「我」なくして生きていくことなど出来ない不実の私が飽きもせずにやっている「自己否定」というのは、一見、自分を否定しているようでいて、その実は、自己満足への「自己肯定」でしかないのだと思います。
そんな不実な私を真実の目から御覧になって、これを教えてくださっているのが仏教です。
その真実とは真反対な「自己」を観させていただくということが、「否定的人生観」ということなのかなぁ~? なんて味わっております。  南無阿弥陀仏

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